FUTSAL CLINIC REPORT


7月31日。この日、私は府中アスレティックのフットサル講習会に参加した。 主催は個人的にお世話になっているファンルーツ。 講師を務めるのは府中アスレティックの監督である中村恭平氏。 今まで数多くの講習会に参加してきたが、内容がフットサルが中心となっているものは今回が初めてとなる。

会場となったのはフットサルの聖地と呼ばれる駒沢体育館。 関東リーグや日本代表の試合観戦などで何度か足を運んではいたが、グラウンドレベルに立ったことはなかった。 予想以上に広く、複雑な造りだったので、更衣室を見つけるのにも一苦労。 散々さまよった末、ようやく着替えを済ませて会議室で待機。

この講習会は第一部で講義、第二部で実技という内容だった。 全部で20人ほどいた参加者はいずれも年輩の方が多く、20代と思われる人は2〜3人しかいなかった。

最前列が空いていたので迷わずそこへ座る。 ここで消極的になって後ろの方に座るのはもったいない。 日本人はどうもこういう場では引っ込み思案になりがちなので、非常に損をしている。

そんなことを考えているうちに中村監督が登場。 眼鏡をかけたその表情はいかにも知将という印象が漂う。

まず始めに、「何を期待し、どんなこと(情報)を持って帰りたいか?」と聞かれた。 私はフットサルとサッカーの共通点と相違点は何か、という質問をした。 また、フットサルでサッカーにも生かせるようなトレーニング方法があれば教えてほしいとも言った。 本当はもっとたくさんのことを聞きたかったのだが、時間の都合もあったので省略した。 しかし、結果的には欲しい情報や知識も身に付けられたので良かった。

講義自体の内容は実にシンプルだったが、奥が深かった。 オフェンス(攻撃)では何が目的で、それを達成するにはどんなことが重要であるか。 同じく、ディフェンス(守備)では何が目的で、どんなことが重要か。 およそ一時間に渡って具体的な理論や戦術をパワーポイントで説明された。

実技では主にピヴォ当てに焦点が当てられた。 まずピヴォに当ててシュートまで持っていく形を作る。 ディフェンスはそれを阻止する。 非常に単純なことのように思えるが、バリエーションは無数にある。 様々なパターンでの組み立てを想定し、メニューを変えながら反復してトレーニングを行なった。 府中アスレティックのトップ選手も数名参加する中、レベルの高いトレーニング内容となった。

私が何よりも一番驚いたのはウォーミングアップに20分以上も時間をかけたこと。 やはりそれだけ入念にやらなければならないということなのだろう。 一般的にスポーツを行う者はウォーミングアップの重要性を知りつつも、中途半端のままゲームやトレーニングに臨むことがほとんである。

体のあらゆる部分を入念に伸ばすストレッチに始まり、スキップやサイドステップを織り交ぜながらの軽いランニングで 徐々に心拍数を上げていく。 当然、合間の水分補給も欠かさない。 これをきっちりこなすことがいかに重要であるかを再確認できた。

他にも印象的なシーンがあった。 まず中村氏にシューズを脱いでくださいと言われる。 受講生たちは言われるがままにシューズを脱いでいく。 すると今度はまた履いて下さいと言う。 しかも、「早く早く」とせかされる。 ほとんどが立ったままの状態で行なっていたが、それではアスリートとは呼べないという。 どんなにせかされても入念に準備し、最高の状態をキープするようにしなければならない。 靴紐はしっかり結ばれているか、シューズが傷んでいるところはないかなどのチェックをして万全の体勢でプレーする。 脱ぐときもかかとを踏んづけたりせずに、ゆっくりと座りながら脱ぐことが重要だと教えられた。

今回の講習会は自分自身、非常に勉強になり、良い刺激にもなった。 今まで気づかなかった多くのことを吸収できたので、それらを今後に生かしていきたいと思う。


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